【まとめ】使って初めて分かった薪ストーブのメリット、デメリット 家に薪ストーブを設置する注意点

ゆらゆらと燃える炎は、心に癒しを与えてくれます。

 

憧れの薪ストーブを導入したくても、まず何から始めたら良いのか分からない。薪はどこから調達するのか?そもそも我が家に薪ストーブを置けるのか?身近な人で薪ストーブを使っている人がいなく、どうしてもネットの情報に頼るしかない方もいるかと思います。

 

私もその一人でした。模索しながらもネットの情報だけで薪ストーブの導入、使い方を調べ、そして実際に設置し1シーズン運用してきました。そんな私が薪ストーブを使ってきた中で気づいた薪ストーブのメリット、デメリット、そして注意点を書いていきたいと思います。

 

薪ストーブの導入方法について知りたい方は、私の記事カテゴリーの薪ストーブというところにまとめてありますので、そちらをご覧ください。

 

 

薪ストーブのメリット

火力が圧倒的

薪ストーブの最大の利点はその火力です。まずカタログスペック通りの火力があると思って間違いありません。私のストーブは27畳まで対応するストーブなのですが、24畳の部屋全体をポカポカに温めてくれます。外気温が氷点下を下回ってもガンガンに焚けば余裕で室温を20度以上にキープします。家のどこにいても暖かいので寒さによるストレスは全くなくなり、冬場の生活快適度が爆上がりしました。

注意して頂きたいのが、部屋のサイズにあったストーブのサイズを選んで欲しいということです。例えば8畳しかない部屋に27畳まで使える薪ストーブを置くと、火力が強すぎて部屋がサウナになってしまいます。それなら弱火で焚けばいいのでは?と思うかもしれませんが、それではダメなのです。火力を弱めようと空気口を絞ると薪が不完全燃焼して煙が発生します。煙は臭い発生させ近隣住民の迷惑になります。それに煙突にタールがこびりつき易くなり、煙突のメンテナンス頻度が上がります。煙は百害あって一利なしです。

 

燃料が無料

冬の光熱費で灯油代はかなりの金額になると思います。以前、私は石油ストーブを使っていたのですが、月々の灯油代は4000円~5000円。しかも6畳間だけを暖房してこの値段です。

ここだけ温めていました。

当然、部屋を出ると寒いです。風呂上りは特に寒さを感じます。ヒートショックで死亡するリスクも高かったと思います。薪ストーブであれば、6畳間だけでなく全館暖房。しかも無料です。灯油で暖房したらいくらお金がかかるのでしょうか。想像するだけでゾッとしますね。

薪ストーブユーザーには石油価格の話題など無縁です。なんせ無料ですから。

 

災害対策になる

暖房器具の多くは電気に依存しています。実際に私は東日本大震災を経験し、それを痛感しました。エアコン、電気ヒーター、石油ファンヒーターでさえも電気を使わなければ動きません。停電したら暖をとる事が出来ません。しかし、薪ストーブであれば薪さえあれば暖をとる事が出来ます。おまけに薪ストーブでご飯を炊いたり、おかずを作ったり出来るのです。電気に依存しない熱源があれば、災害時に大活躍します。

 

気軽に煮物料理が作れる

煮物料理って長時間鍋を加熱させる必要がありますよね?そうすると、ガスだろうがIHだろうが、光熱費が高くなってしまいます。しかし、薪ストーブの上にのせれば光熱費は無料です。好きなだけ煮物料理が作れます。

 

ブリ大根

 

チャーシューと煮卵

 

 

火を見て癒される

敢えて冬にキャンプをする人たちがいますよね。どうして彼らはわざわざ寒い時期にあえてキャンプをするのでしょうか?それは彼らの多くが薪の燃える炎を見たいからなのです。なぜか炎は人を癒す力があります。炎見るだけで幸せな気持ちになるのです。私は冬場は薪ストーブで温めた熱燗を片手に炎を眺めながら晩酌します。それはそれは最高の時間です。薪ストーブを導入して本当に良かったと思います。

 

快適な湿度を維持できる

石油ストーブを使っていた頃は窓の結露が凄いことになっていました。実は石油系の燃料を燃やすと空気中に水分を放出するのです。空気が乾燥して体調を悪くするよりは良いかもしれませんが湿度が高すぎるとカビが発生するので、私は除湿機を併用していました。

 

しかし薪ストーブであれば空気中に水分を排出しません。空気は乾燥しますがご心配いりません。薪ストーブの上に常時水を入れた鍋を置いておけば良いのです。そうすれば鍋の水が蒸発して部屋を加湿してくれます。勿論光熱費はかかりません。この方法にしてから窓は結露しないし、お肌も潤っています。

※アルミ鍋は長時間の加熱に向かないので注意が必要です。

アルミ鍋に穴が開いた記事

 

 

薪ストーブのデメリット

薪の入手

薪の入手は導入にあたってネックになる点の一つです。薪は購入すると高価な物ですので、購入を前提とした運用はランニングコストが高くなってしまいます。私の場合は偶々、薪や木製パレットを無料で提供して下さる方を見つける事が出来ましたが、場所によっては困難かもしれないです。薪を無料で入手出来る環境かどうかは私が経験した薪の入手方法を書いた記事をご覧ください。

無料で薪を調達する方法

 

薪の運搬

運良く薪の提供者に出会う事が出来ても、今度は薪を運搬しなくてはいけないハードルが出て来ます。もし仮に自動車をもっていたとしても車内が木くずや土だらけになってしまうので、専用の車や軽トラを準備する必要があるかと思います。

 

危険な工具を扱う事になる

薪の調達や玉切にはチェーンソー使います。チェーンソーかなり危険な道具なので正しい扱い方やメンテナンス方法を習熟する必要があります。扱いこなせるようになるまでハードルが高いです。木製パレットの解体も丸鋸という刃物を高速回転させる危険な工具を使います。扱い方を間違えると大けがをする工具を使用しなくてはいけないのはデメリットです。

 

 

薪割りという手間

薪割りはかなりの重労働です。会社に務めている方などは休養日にこの作業をしなくてはいけません。ただでさえ会社の仕事で疲れているのに休みの日に薪割りをするだけの薪ストーブへの情熱はあるでしょうか?人力の斧で割るのであれば相当な体力と時間が必要であることを覚悟しなくてはいけません。

 

 

薪を乾燥させるスペースが必要

伐採直後の木は生木と言って、火をつけても良く燃えません。これは木の中にまだ水分が多く残っているのが原因です。薪として利用するには約1年間乾燥させなくてはいけません。そこで最低でも1シーズン分の薪を保管出来るだけのスペースを確保しなくてはいけません。

 

火力の維持、調整

エアコンや石油ヒーターと違い薪ストーブは超アナログな暖房器具ですので、自分で火力の維持、調整しなくてはいけません。薪が燃え尽きる前に追加し、部屋が熱くなりすぎる前に空気穴や薪の量を調整します。薪を入れる事を忘れてしまうと当然火が消えるので、また火起こしをしなくてはいけません。薪ストーブは火を維持するだけでも手間のかかる暖房器具なのです。

 

家が燻製臭くなる

薪ストーブを使うと家の中全体が、燻製くさい臭いになります。これを臭いと感じるか匂いと感じるかは個人差はありますが、洗濯物にも臭いはうつるので営業職など外で働く方にはデメリットかもしれません。

 

煙突のメンテンス

薪を燃やしていると煙突内部にタールが溜まってきます。煙突は薪ストーブの重要な部品で、煙突のコンディション次第で薪の燃焼具合がガラリと変わるものです。定期的に煙突掃除をしないと煙が排出されず、室内に逆流します。最悪、煙道火災を起こしてしまうので煙突のメンテナンスは必須です。特にシングル煙突は煙突内部にタールなどが溜まり易いのでメンテナンスの頻度が二重煙突に比べて高いです。シングル煙突の場合、最低でもひと月に1回は煙突を全て外して掃除しなくてはいけません。

 

 

家中に灰が積もる

薪ストーブのを使っていると家全体が灰まみれになります。個人的にこれが薪ストーブの最大のデメリットだと感じています。薪の投入時はどうしてもストーブの扉を開けないといけないし、溜まった灰を掃除する時にどうしても灰が舞ってしまいます。これは防ぎようがありません。特に薪ストーブの周辺が一番酷いのですが、割と広範囲で灰が積もります。電子機器に悪影響なので、薪ストーブからは十分に距離をとらなくてはなりません。来年からは空気清浄機などの使用を検討しています。

 

 

薪ストーブはこんな人にオススメ

薪ストーブはとにかく手間のかかる暖房器具です。ですので自分の時間が沢山ある方にオススメします。会社を退職した方や隠居している人などがそれに当たると思います。会社に勤めていたり、仕事に多分に労力を奪われるタイプの方は薪ストーブを導入しない方が良いと思います。そんな方々は働いて給料もあるでしょうから、労力を惜しんで灯油を燃やしていた方が賢いと思います。

 

薪ストーブに向いている人の例・定年退職し、暇を持て余している方

・不労所得があり趣味で薪ストーブをやりたい方

・自分の時間を持て余すニート

 

まとめると時間と体力がある方が薪ストーブと相性が良いです。私に関しては自分の時間を持て余すニートタイプで、ずっと家に引きこもっているので薪ストーブとの相性は抜群です。灯油代を節約する目的で始めましたが、今や薪ストーブのメリットを最大限享受し、冬場はなくてはならない暖房器具となりました。もはや石油ストーブに戻る事はできません。

 

しかしながら、ただ憧れだけで薪ストーブを導入し、失敗した例も沢山あります。薪ストーブを始める前に自分が本当に使い続ける事が出来るかどうかをしっかりと考えた上にで、薪ストーブを購入して頂きたいと思います。

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