【DIY】ドライブシャフトの分解方法、オーバーホールのやり方
今回はドライブシャフトのオーバーホールをやってみたので記事にします。
近頃はドライブシャフトのリビルト品が1本1万円ちょっと出せば買えてしまうので、ドライブシャフトのオーバーホールをする車屋さんはすっかり無くなってしまったようです。ドライブシャフトの整備のほとんどが分割式のブーツ交換に一般的だと思いますが、この分割式ブーツって結構なお値段がします。安くても1つ4000円位からですので、インナーブーツとアウターブーツを交換するとほとんどリビルト品のドライブシャフトと変わらないお値段になってしまいます。
非分割式のブーツですと1つ数百円ほどで購入できますが、これはドライブシャフトを分解して取り付ける必要があり、工賃とギアオイル代を加算すると分割式のブーツに交換するより高くなってしまうと思います。それならリビルト品に交換した方が安いという事になります。
そうなると非分割式のブーツに交換するメリットなんてほとんどないので、自分から車屋さんにお願いでもしないかぎりドライブシャフトのオーバーホールと非分割式のブーツに交換する事はほぼないでしょう。ちなみに私の父が世話になっている車屋さんはドライブシャフトブーツ交換すらしないらしいです。優秀なメカニックなので技術的に出来ない訳ではなく、単に商売としてやるにはリビルト交換が合理的なんだと思います。リビルト品に交換してしまえば簡単確実安いですからね。
今どき特別な事情でもない限りドライブシャフトのオーバーホールと非分割式ブーツに交換するなんて機械いじりが趣味の物好きくらいしかやりません。
ということで機械いじりが趣味の私がドライブシャフトのオーバーホールに挑戦したいと思います。
過去に分割式ドライブシャフトに交換した事もあるので気になる方はこちらもあわせてお読み下さい。
【DIY】意外と簡単 スピージー ドライブシャフトブーツ交換 ド素人が愛車の車検合格を目指す記事 5
分解方法
今回整備するのはホンダ、アクティHH6の前輪のドライブシャフトです。見事にパックリ割れていますね。
取り出したドライブシャフトです。左右で長さが違います。助手席側が長い方です。
ブーツバンドとドライブシャフトブーツはニッパーで切ってしまいます。
古いグリスをふき取ります。
アクティHH6の場合はインナー側にCリングがあります。他の車も似たような形状をしていると思います。赤く囲っている部分がCリングという部品です。この部品がドライブシャフトの抜け止めになっています。
Cリングを先のとがったもので外します。ピックツールなどがあれば非常に便利です。
・ピックツール
ボール受けがCリングで留められています。
こちらはスナップリングプライヤーを使用して外すと良いでしょう。
このボール受けはスプラインに少々圧入されている感じで、素直には取れてくれませんでした。私はピンポンチをあてがって金槌で叩いてとりました。
・ピンポンチ
分解するとこのようになります。写真左のジョイントは分解する事は出来ません。厳密に言えば分解出来ますが、こちらはCリングではなく圧入で組み立てられているので基本的に分解しません。これはディーラーの整備士の方に確認した事なので間違いないと思います。もしどうしても分解したいのであればドライブシャフトをしっかり固定してスライドハンマーなどで抜くそうです。
ブーツを装着するには分解したジョイントの方から反対側へスライドさせてやれば良いです。圧入されている方を無理に分解する必要はありません。
グリスアップして分解した逆順で組み立てて完成です。
今回は大野ゴム製のドライブシャフトブーツを使用してみました。
この製品に付属するブーツバンドを見て頂きたいのですが、以前にブログ書いたスピージー製の分割式ブーツに付属してきたものと形状が違います。
これがスピージー製のブーツバンドです。特殊な工具が無くてもブーツを適正なテンションでかしめる事ができます。
私は最初、ペンチで引っ張ってバンドをかしめましたが、これではテンションが不足していたようで後日点検したところグリスが漏れていました。漏れていたのはアウター側のドライブシャフトブーツのみでした。付け焼刃な対策ですがインシュロックでかしめてみましたが、グリス漏れは止まりませんでした。
色々調べると、このブーツバンドではブーツバンドカッターという専用工具が必要らしく、急遽買って再度取り付けました。
ブーツバンドカッターでかしめたらそれ以降はグリスは漏れていません。やはりこの手のブーツバンドにはブーツバンドカッターは必須工具だったようです。DIYで整備される方は、整備を開始する前に絶対に買っておいてください。
・ブーツバンドカッター
これで今回のドライブシャフトのオーバーホール、ブーツの交換整備はこれで完了です。