俺はなぜ働きたくないのか。『高校生からわかる「資本論」』を読んだ感想

今でこそニート生活を送っていますが、私だって社会人としてバリバリに働いていた時代はありました。

 

とは言っても公務員でしたので、民間企業で働いた経験はありません。

 

私は昔から民間企業に務めたいという考えが元々ありませんでした。理由は自分の労働で生み出された価値が対価としての給料に正しく反映されているのか良く分からないからです。

 

公務員として働く事が出来たのは、公務員は給料ではなく“手当”として支給されるからです。公に尽くすのが公務員の本旨であり利潤を目的としない為、手当の金額が一律ではっきり明解です。

 

しかしこれが企業となると話は別です。会社に利益をもたらし、その対価として給料が支給されます。

 

有名な逸話で、タレントの明石家さんまさんが吉本興業を辞めると訴えた際に、会社がいとも簡単に「ギャラ3倍」を提示して説得したという話があります。事実であれば、さんまさんは元々のギャラの3倍の価値の労働の価値があったということになります。

 

桁は大分違いますが、ごくごく一般的に民間企業で働く労働者にも総じて同じ事が言えるのではないかと感じないでしょうか。

 

そんなぼんやりと感じていた事を理論的に説明してくれたのがカール・マルクスの「資本論」でした。

 

労働者はこき使われる

「洪水は我亡きあとに来たれ!」

これがあらゆる資本家と資本家国家の合言葉である。だからこそ資本は社会よって強制されない限り、労働者の健康と寿命に配慮することはない。

 

資本家にしてみれば自分たちが金儲けするために労働者が必要なのであって、“労働者がどうなろうと知ったことじゃない”という意味です。この資本家の本質は資本主義という経済システムが出来てから今日まで一切変わる事はありません。これからも同じです。

 

この資本主義の本質をマルクスは150年も前に気づいていたのです。

 

労働者が生み出す余剰価値

どんな仕事でも自分が稼いだ価値以上の給料をもらう事は出来ません。この給料以上の価値をマルクスは余剰価値と呼びました。

しかし、勘違いしてはいけないのが余剰価値=資本家の搾取でもないのです。会社経営には様々な経費が必要で、余剰価値にはその会社の運転資金も含まれる為、一概に悪いものでもありません。

 

しかしながら、資本家の目的はこの余剰価値の中の純粋な利益の最大化が目的であり、いかに労働者をこき使って余剰価値を増やしてやろうかと考えるのが資本家の常であり普遍的な性質なのです。

 

資本家としての彼は人間の姿をとった資本にすぎない。資本家の魂とは資本の魂である。余剰価値を作り出し、吸血鬼のように生きた労働の血を吸いとることによって生きる。

資本主義がもたらす格差

全ての会社組織について一概に言えることではありませんが、この余剰価値の比率があまりにも大きくなり過ぎているのではないかと感じます。私は大学で経済学を勉強したとか特別学があるとかいう訳ではありませんが、しがないニートが世の中を観察してどうも良い物だと感じられないのです。

 

お金がなく餓死する人間がいる一方で、ポケットマネーで月旅行をしようとする人間が同時並行で存在する現実。

 

世の中の仕組みがそうなっている以上、ただ闇雲に一生懸命仕事を頑張るのは違和感を覚えます。されど現実問題として生活にお金が必要な訳ですから、特別稼ぐ能がなければ労働者として働く方が大多数だと思います。

 

でも、ただ搾取されるのか、ある程度資本主義分かった上で搾取されるのかでは心の持ちようが違うと思います。

 

心まで搾取されてはいけません。

 

俺の給料ならこんなもんだろ( ̄δ・ ̄)ホジホジ このくらいのスタンスで働けば良いのではないでしょうか。

 

最後に

私が資本論を学んでいく上で『高校生からわかる「資本論」』が入門書として非常に分かりやすかったです。

原文和訳の「資本論」はユダヤ教、キリスト教の世界観、神話のたとえ話などが盛り込まれ、またマルクス自身が文学的な気取った言い回しを好む為、はっきり言って読みにくいで

資本論の内容だけ知りたければ、こういった解説書が簡単でスッと理解できると思います。

 

資本論は全3巻で構成されます。『高校生からわかる「資本論」』では資本論の1巻のみの解説なので、資本論の全ての内容が知りたければ、他の解説書も一緒に読むと良いです。

 

 

参考サイト:10分でわかるマルクスの「資本論」入門。初心者にも分かりやすく要約・解説します。

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